WSOP2014ファイナルテーブルハンド考察 ③

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おかげさまで反響の多いこのシリーズ3回目書かせて頂きます!
年末年始引っ越しやら役所への届けやら出張やら忙しかったのでだいぶ時間空いてしまいましたが、ファイナルテーブル最後まで考察していきますよ! :mail:
簡単な状況を説明させていただくと前回のパート2から進んで残り4人のところまで進んでいます。
ファイナルテーブルが始まった当初からのVan Hoofのチップリードは相変わらずで完全にテーブルを支配しています。
変わったことといえば一番小さいスタックでファイナルを迎えたJacobsonがここまで粘っていて着実に優勝戦線にスタックを伸ばしていたところです。
今回ピックアップしたハンドは混戦であった2~4位争いを大きく決定付けるキーハンドになりました。
この数ハンド後に暫定3位と4位のプリフロップオールインで4位が決まってしまうのもクーラーとは言え、
どちらかが先に勝負に出るハンドがあったタイミングで決まっていたでしょう。
それでは考察していきましょう。

Blind 500K/1mil/150K Pot 2.1mil(2.1bb)
UTG Jacobson(36bb) Raise 2.25mil
BTN Stephensen(35bb) Call 2.25mil
SB Van Hoof(108bb) Fold
BB Tonking(22bb) Fold

JacobsonのRaiseはスタンダードで余り状況から考えなくてはいけない他のプレイが見当たりません。
SteveのCallもハンドの強さからもポジションからもICMから考えてFold<Raise<Callといった感じですね。
そしてSBとBBの二人も余り無理しなくてもいいシチュエーションなので、今回のハンドでは特に触れません。

Flop Th6s3s Pot 6.6mil(6.6bb)

Jacobson Bet 2mil(2bb)
Steve Call 2mil(2bb)

Jacobsonがまず考えなくてはいけないのはSteveのハンドレンジ。
Callで入っていることから弱くはないがプレミアムハンドでもない。
8以下のポケットペア/AJo,ATs,KQs,KQo,KJs,KJoなどのハンドレンジと私なら絞ってみるでしょう。
その推測からすればこのドライなボードには十分なベット額だったでしょう。
もちろん負けているハンドはこの時点で降ろすことは難しいのですが、
TurnとRiverのカード次第でBluff出来る幅を広げるという意味でも2bbのベットは的確だったと言えます。
Steveの立場ではFlopでなにかコンビネーションを作るというのは特に重要ではなく、
こういったドライなボードでもポジションを生かしてプレイできます。
このボードのJacobsonのCBはほぼ100%の頻度と考えられ、Raise出来るハンドレンジは3’s,6’sのセットくらい
なものでCallのほうがワンペア以上のレンジを装いやすいことから定石と考えます。

Turn Qh Pot 10.6mil(10.6bb)

Jacobson Bet 5mil(5bb)
Steve Call 5mil(5bb)

このカードはJacobsonがA,Kを除いて一番欲しかったカードになります。
例えばSteveがセット以外の小さいポケットペアを持っていてもTurnのベットには諦めざるおえないかもしれません。
それだけ大きなプレッシャーがかけられるカードがきたことで考えることはベット額だけ。
FlopのCallの大半のレンジに入っていたポケットペアに対してハーフポットを選んだJacobsonの判断は間違っていないと思います。
勿論相手のK highが濃厚なFloatingレンジに対して釘を刺すという意味でもあったでしょう。
思わぬところからベストカードを引き当ててしまったSteveの出来ることはたった一つで、
殆どの場合ベストハンドといえる状況Call以外にはなにもオプションがありません。

River Qd Pot 20.6mil(20.6bb)

Jacobson Check
Steve Bet 11.5mil(11.5bb)
Jacobson Call 11.5mil(11.5bb)

Jacobson AK high
Steve three of kind Q’s
Pot 43.6mil(43.6bb)

Riverは一見Turnまでの状況を変えない関係のないカードのように見えますが、
一番Jacobsonを迷わせるカードになってしまいました。
というより迷わせる動きから難しい判断を迫られることになりました。
Steveのハンドレンジからポケットペアなどのトリプルバレルで降ろせるハンドレンジは想定しづらく、
ATなどのハンドが考えやすい。
またまだ勝っているハンドレンジはKJo,XsXs,Ah9h,etc…実は負けているハンドよりも多く存在します。
ただし、相手のアクションでだいたい分かれます。
Riverは自身にとっても相手にとってもBluffしにくいのは承知なので、
Betする意味はPotを無駄に大きくしてしまうだけ。なのでCheck。
Steveからすれば幾らバリューがとれるかを考えるだけの状況。
どのハンドレンジをJacobsonが持っているかでベット額を調整するだけですね。
①ペアT以下のワンペアを持っている場合Callをもらうのは大小関係なく難しい。
②ペアT以上のワンペアに対しては小さく打っても大きく打ってもCallしてもらえそうなので大きく打ちたい。
③AK,AJのショーダウンバリューがあるハンドに対しては小さく打つよりも大きく打ったほうがBluffに見えやすく
HeroCall(きわどいCall)をさせやすいので大きく打ちたい。
上記のレンジの中でRiverまでのアクションでもっとの頻度が多そうなのは③。
①はどっちにしてもCallされにくいなら②目がけて大きく打つのがいいですね。
もちろん①と③からHero Callが貰えることも大きく打った方が可能性は高そうなこともあります。
55~80%くらいがいいと思います。
残りのJacobsonのスタックサイズを考えると11.5milというのはこのトーナメントのベット額の中でも最も的確な
ベット額だったと思います。
Jacobsonは長考することになりました。
Bluffが出来る状況ではないはずなのになぜ?
降ろせるハンドレンジがなかったことでなかば諦めていたはずのポットに困惑することになります。
SteveのBetから考えられそうなレンジを上げていきます。
①Bluffしそうなレンジはバックドアドローレンジ。
②ショーダウンバリューのあるT以下のペアはBetする意味があまりない。
③ATでバリューをとりにきている。
④プリフロップアクションから考えて唯一のバックドアトリプルコンビネーションのKQ。
⑤3’s,6’sのセット
勝っているのは①のみ。ただ可能性としては③に近いくらい多くありそうです。
②は正直ほぼ有り得ないと思います。
④は1コンビネーションしかないので上に自身がKを持っていることから少しスターティングハンドからの可能性が低くなっている。
⑤はもちろん考えられるがそもそもセットが出来る確率は幾らポケットペアのレンジがプリフロップからあったとはいえ決して高いものではない。
私の中で可能性で順番をつけるとすれば③>①>④>⑤>②
唯一勝っている①以外の可能性は③がほとんどなため8割くらいでしょうか。

まとめ

最後に述べた可能性はあくまで自分の勝手な推測にすぎませんが、
Riverの11bbは明らかに不利なCallと考えられます。Callをして負けてしまえば15bbで暫定4位。
3位とほぼ変わらないとしても動きは序盤の戦略と一緒でオールインの一手に限られるようになってしまいます。
レンジからの可能性そして将来的なゲームプランも考えると本当に勿体ないCallになってしまいました。

以上がハンド③での考察になります。
質問承りますので是非お願いします! :bye:

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