今回は トーナメント をプレイする際に役立つポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
1.BBをルースに守りすぎない
近年TWITCHなどのストリーミングの人気により、様々なプレイヤーのプレイを簡単に知ることができるようになってきました。
それらのプレイヤーの中には、多くのプロプレイヤー、そしてトッププロプレイヤーも含まれています。
これらの上級プレイヤーのBBでのプレイを見てわかることは、かなり広いレンジでBBをディフェンドするということです。
BBにおける優れたポッドオッズがこのプレイを正当化しており、それが現在のトレンドにもなっています。
小さなオープンレイズサイズ、そしてさらにアンティが加わることによって、BBのコールオッズはほとんど全てのハンドでプレイできるほど良いものになります。
しかしここで重要になってくるのは、エクイティリアライゼーションという概念です。
エクイティリアライゼーションとは、ハンドのエクイティを実現するという意味になります。
ポジションのアドバンテージがないOOPでは、本来ハンドが持つエクイティを100%実現させることは難しく、逆にIPでは本来のエクイティよりも多くのシェアを狙うことができます。
これはプレイヤースキルに依存する為、上手なプレイヤーほどエクイティリアライゼーションは高くなる傾向にあります。
つまりトッププロのようにルースにBBをディフェンドすることが、全てのプレイヤーに有効な戦術ではないということになります。
2.正しいスターティングハンドを知る
MTTにはルースなプレイヤーが多く存在します。
これはスターティングハンドに関しても同じことが言え、特にアーリーやミドルでのオープンレイズはかなりワイドなレンジでプレイされる傾向にあります。
本来それらのポジションでは狭く強いレンジでプレイすべきで、そうしなければ多くのプレイヤーにコールされた場合や、3ベットされた場合にはかなり不利な状況に陥ってしまいます。
ミドルやローのスーテッドコネクターなどを好むプレイヤーは多いですが、特にアーリーポジションからプレイするには良いハンドとは言えません。
もちろんそれらのハンドはフロップと強く絡むことで大きなインプライドオッズが見込めますが、それにはディープな有効スタックとスキルが必要になります。
テーブルにいる相手プレイヤーのスキルやスタック状況、そして自分のスキルを総合的に考え、適切なスターティングハンドでプレイすることが大切です。
3.スタックサイズを把握する
トーナメントではブラインドの上昇により、有効スタックが大きく変化します。
それぞれのスタックサイズによって、戦術を変化させる必要があります。
有効スタックが小さいプレイヤーが後ろに控えている場合、スーテッドコネクターやスモールペアなどでオープンレイズをすることはあまり良いプレイとは言えません。
この状況は特にターボーストラクチャーのトーナメントで多く発生します。
ショートスタックはプッシュorフォールドの戦略を取らざるを得ず、そのようなプレイヤーが多く後ろに控えている場合には、J9s・KTo・弱いAxのようなハンドでオープンレイズすることが難しくなります。
例えショートスタックでなくても、ルースなオープンレイザーを狙うプレイヤーもいます。
M8-M14(20bb-35bb)のようなスタックでオープンレイズし。それに対して3ベットが返ってきた場合、こちらにはプレイするルームとオプションが少なく、かなり難しいスポットになります。
このようなスタックの時には、相手がこの状況をどのように利用してプレイしてくるのかということを予測し、それに対応する必要があります。
4.アーリーステージでのオーバープレイに注意する
スタックが深くなればなるほどプレイは難しくなります。
上手なプレイヤーがMTTのアーリーステージのプリフロップで、AKoやJJなどハンドでオールインすることは稀です。
これは相手がAQoやTTなどでオーバープレイするプレイヤーでない限り、AKoやJJなどのハンドでオールインすることが期待値の高いプレイではないと知っているからです。
そしてアーリーステージのディープなスタック状況では、4ベットや5ベット以上のアクションも可能になります。
そのような場面で本当に強いハンドを持っている場合、こちらはコールに留め相手に主導権を渡すプレイも有効になります。
これによってこちらのハンドを予測しにくくすることができ、さらに相手のオーバープレイを誘発することもできます。
5.適切なCBの頻度とサイズ
CBは言うまでもなく有効な戦術です。
レンジアドバンテージの観点からしても、主導権のある側がベットをするというのは理にかなっています。
ですが常に100%の頻度でCBをすべきではありません。
特にマルチウェイポットでは注意が必要です。
例えヘッズアップポットであっても、相手のレンジやプレイスタイル、フロップのテクスチャ等を考慮して、CBの頻度とサイズ変化させる必要があります。
相手はパッシブなのかアグレッシブなのか、フロップはどちらのレンジにフィットしているのか、スタックサイズやSPR等を総合的に考えて適切なCBの頻度とサイズを導き出しましょう。
*Original english version, Top 10 Tournament Poker Tips – Improve Your MTT Game