日本における 身近なギャンブルとポーカー③競馬編

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ギャンブル好きに落とし穴!?
第3部「勝負をチョイスするとは?」

身近なギャンブルの例として今回は競馬について考えてみます。

よく言われることですが競馬で負けている人の典型的な例が全てのレースで馬券を購入している人です。
聞いたことはありますか?

僕の友達にいる、1年に1回だけ年末の有馬記念で馬券を買っている人を考えてみましょう。
彼は競馬のことをあまり知りません。馬券も単勝(1着を当てる馬券)しか買いません。しかしこの五年間で金額的には負けていません。競馬新聞をさらっと読んで気に入った馬の単勝を3万円買います。
そういう人は突拍子もない馬は買わずに、大体人気馬を買うので2~3年に一回は当るんです。

ところで、競馬大好きH君は毎週末競馬番組を見ながらほぼ毎レース馬券を購入しています。1つのレースの掛け金は千円くらいですが、昨年は50万円程負けたそうです。
そもそも競馬って一日に何レースあるかご存知ですか?
1つの競馬場で1日12R行なわれます。また一日に2ヶ所または3ヶ所開催されます。
大体2ヶ所と3ヶ所の割合は半分ずつくらいなので一日2.5ヶ所で開催されているとすると、平均的に競馬のレースは一日30Rあることになります。さらに1週間に競馬は土日の2日間開催です。
つまり全レース買おうとすると1週間で60R買えることになります。
先ほど1つのレースの掛け金が千円くらいと言いましたが、それは序盤の小さなレースに参加するときの話です。
競馬は1日の後半のレースになっていくほど大きなレースになっていきます。
大きなレースというのは勝った馬の賞金のことではありますが、一般的に勝ち馬の賞金が大きいレースほど馬券購入者全ての賭けたお金も大きくなります。先ほどの年に数回しか買わない人のように、大きなレースの方が購入者自体が増えることもそうですが、購入者の平均的に使用するお金の額も大きくなるのです。
なんでもない1日に1回あるデビュー戦(新馬戦)よりも1年に1回しかないダービーや有馬記念などのほうがお金を使いたくなるだろうというのは想像に難くないと思います。
大きいレースになればなるほど1レースごとの使用額も上がっていくのです。
友人H君は1~7Rは千円、8~10Rは2千円、11Rは5千円といった感じです。
ざっと平均すると1Rあたり1,500円強くらいでしょうか。
つまり1週間で50R馬券を購入して平均1,500円購入すると7.5万円ほど使っていることになります。
もちろんその中には的中しているものもあるのですが、昨年は平均すると1週間で1万円強ほどの赤字になっていたそうです。
年間50週でのべ55~60万円の赤字になっています。
ちなみに500円のタバコを1日1箱買い続けると年間約18万円です。
彼は1日にタバコを1箱以上吸う愛煙家なので、合わせると80万円近く使っているのですね。。。

話は戻りますが、彼が負けている理由を考えてみると、彼は、彼なりに工夫して日々馬券を購入しています。
横で見ている私でもわかるくらいの競馬上級者です。
無駄に色々な券種に手を出すこともしないし、当てずっぽうではなく予想する際にはそれぞれしっかり時間をかけて、彼なりの解析のもと馬券を購入しています。
彼は自分で馬券のデータを毎週記録しているのですが、その昨年のデータを見てみましょう。
彼は昨年トータルの馬券的中率が30%でした。
的中したときの平均オッズが2.8倍でした。
つまり回収率は85%ほどなのです。
1週間で馬券に使うお金は上記の通り7.5万円なので50週として考えると年間で約375万円。
375万円の85%は約319万円なので
戻ってきたお金が319万円ということは赤字が約56万円となります。
精確に計算したわけではありませんが、このように平均すると彼は年間56万円負けているのです。
データを使っての計算でも彼が60万弱程負けてしまったのがわかります。
では何を改善したら彼はマイナスを減らし、さらに馬券で儲けを出すことができるのでしょうか。

馬券を予想する際に、彼にもレースごとに自信度があります。
正直なところあんまり自信がないものや、これは絶対来るだろうなど。
自信度=的中率とまではいませんが、自信度の高いものほど的中率は高くなります。
それなりに知識も経験も予想能力も持っている彼は、
多少難しいレースでも彼なりの答えを出してしまいます。
だから多少自信のないレースでも時間をかけることによって答えを無理やり出して馬券を買ってしまうのです。
実はこれが一番の落とし穴なのです。
競馬好きだからこそ毎レース参加したくなる
→無理矢理自分の答えを出す
→自信がないのに購入する
→結果やはり当たらない。
このようにして自信度の低いレースで外して赤字を増やしていくのです。

さてここからがポイントです。
彼には馬券を的中させる能力はあるので赤字を減らす工夫をするだけで確実に収支を好転させることができます。
例えば彼の現状が
的中率=自信度-20% だとします。
つまり彼は的中率が30%なので、平均的に自信度50%で馬券を買っていることになります。
さて仮に平均的な自信度が60%になるように、今まで全然自信がないけど買ってしまっていた馬券を排除して馬券を購入したいったら彼の収支はどうなるのでしょうか。
60%-20%=40%=的中率
となるので、
的中したときのオッズ平均が2.8倍のままだとすると
40%×2.8=112% となります。

負け分がなくなった上に12%もプラスになるのですね!
自信度の低いレースを切り捨てて外れる可能性の高いレースを排除するだけで
彼の収支はプラスになりました。
当然レースを絞って平均オッズを維持することは簡単ではありませんが
ほぼ毎レース購入している彼には買う必要のないレースは必ずあります。

例外として
的中する自信度は30%だけど当ったら15倍のオッズが付くレースなどは除外します。
この場合期待値的には
(30-20)%×15=150% となり期待値的には釣り合います。
除外する対象は
自信度が30~50%のレースでオッズが2.8倍に満たないものです。

競馬が好きすぎて自信度の低いレースも参加してしまわなければ、彼は馬券で勝つことができるのです。

ところで
自信度-20%=的中率 と定義しましたが
この20%はまさに予想能力のことをさします
予想するのが下手な人はこれが30%になり、より上手になれば15%になります。
彼は予想能力自体は優れているので20%ほどとなります。

馬券で収支をプラスにするためには予想能力をあげることも大切ですが、自分の自信度に対する的中率の割合を精確に理解し、それに見合ったレースだけを購入することもとても重要なことなのです。
予想能力を向上させることは一朝一夕でできることではありませんが、この方法は自分で意識するだけなので明日からでも試せます。ぜひ参考にしてみてください。

さて長くなってしまいましたがポーカーコーチングサイトでなぜこの話をしたのかというと、どんなギャンブルにおいても馬券で勝負するときと同じく、勝負に参加するのかいう選択ができて、参加したときの自分の勝率が計算できて、勝ったときのオッズが理解できていれば収支をプラスにすることができるのです。
ポーカーにおいても割りに合う勝負に参加して、割りに合わないと思ったらフォールドすればよいのです。
ポーカーも馬券と同じで、データと計算のスポーツなのです。

さて、
「1回100円でじゃんけんをしてA君が出したものに対してB君が同じものを出せたら400円にする」という勝負をしたとします。あなたなら参加しますか?当然参加しますよね?
アイコになる確率を33%として計算すると期待値は
33%×400=132% となり続ければ続けるだけ得になります。

それでは、
「1回100円でじゃんけんをしてA君とB君が出したものに対してC君がA君ともB君とも違うものを出せたら200円にする」という勝負ではどうでしょうか?
C君がA君ともB君とも違うものを出すとは
(1)C君の一人勝ち
(2)C君の一人負け
(3)三人がバラバラのアイコ
の3つになります。
1と2は3通りずつ、3は6通りで合計12通りになります。
つまり成功する確率は12÷27≒44% となります。
この場合期待値的には
44%×200=88% となり
これは損になることがわかります。

これが理解できる人なら大丈夫です。
後はじゃんけんではなくポーカーに置き換えて
この計算をすることができれば収支を安定させることは難しくないのです。

ポーカーに置き換えて計算する方法はPTJPで学ぶことができます。
無料の計算ツールもありますし、数多くの修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富なプロポーカープレイヤーがコーチングスタッフとして解説しています。

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