今回は レンジアドバンテージ について考えていきたいと思います。
レンジアドバンテージ とはレンジの優位性という意味です。
レンジとレンジを比較することで、どちらにエクイティのアドバンテージがあるのかを知ることができ、それはプレイをする上で重要なヒントになります。
それではいくつかの例を見ながら、エクイティの変化やアクションへの影響などを考えていきましょう。
◇プリフロップ◇
6MAXのUTGから2BBのオープンレイズに対してBBのみがコール。
上の画像の左側がUTGのオープンレンジ、そして右側がBBのコールレンジと想定します。
そしてこれがプリフロップの段階でのエクイティで、UTGのレンジには約62%、BBのレンジには約38%のエクイティがあることがわかります。
この場合はUTGにエクイティアドバンテージがあると言えます。
基本的にイニシアチブを持っている方にレンジアドバンテージがあります。
◇フロップ◇
ここでは3つのフロップを想定して見ていきます。
①
UTG:約68% BB:32%
このフロップはハイカードが2枚出ている為、UTGのレンジにフィットしているフロップと言えます。
②
UTG:約71% BB:29%
このようなかなりドライなフロップもUTGにフィットしているフロップと言えます。
BBのレンジには多くのAや2があるように感じますが、そもそもBBのレンジは広い為、このフロップに全く絡まないハンドが多く含まれます。
その結果、相対的にAや2の比率が低くなり、トータルで考えると約29%という低いエクイティになってしまいます。
これらの二つのフロップではUTGのレンジアドバンテージが大きくなり、それによってCB確率も高くなります。
この例ではUTGにポジションアドバンテージもあり、特に②のようなかなりドライなフロップでは高い確率で小さなサイズのCBをすることが有効な戦術になります。
③
UTG:約51% BB:約49%
このようなハイカードがないウェットなボードでは、プリフロップでUTGが持っていたレンジアドバンテージはほぼなくなり、エクイティはほとんど変わらなくなります。
この場合、UTGのレンジではセットとナッツストレートを作ることができますが、それ以外のストレートや2ペアは作ることができません。
それに対してBBのレンジではセット、全てのストレート、2ペアやペア+ドローなどの強いハンドを作ることができます。
UTGのレンジアドバンテージがなくなったことに加え、BBのレンジに強いハンドが多く含まれることによってBBのチェックレイズが増えることになります。
それによってUTGにはバリューヘビーなCBが必要となる為、CB確率が低くなります。
これらのことから、このようなフロップはBB側にフィットしたフロップと言えます。
このようにハンドではなくレンジで考えることが大切です。
そしてレンジとレンジとを比較することによって、どのようなアクションが最適なのかを導き出すことができます。