今回は ポーカー をプレイする上で大切な考え方のポイントをまとめていきたいと思います。
●座学と実技
ポーカーの上達の為には、座学と実技の両方をバランスよくすることが大切です。
ツールを使いハンドを分析したり、仲間とハンドレビューをすることも大切ですし、実際のプレイの中で学べることもたくさんあります。
それぞれをバランスよく取り入れることが、スキル上達の近道になります。
●ブラフを恐れない
強いハンドしかプレイせず、ハンドがある時しかベットやレイズをしないのであれば、相手はすぐに降りてしまいます。
つまり自分にも相手にもハンドが入ったときにしか大きなポットになりません。
ですがハンドレンジを広げルースにプレイし、ブラフも混ぜることで相手が弱めのハンドでもコールしてくれるようになります。
ポーカーのベットにおいて一番基本となり、かつ重要なベットはバリューベットです。
ルースにプレイすることで、より多くのハンドでバリューベットが可能となり、その部分でのスキルエッジを生かすことができるようになります。
それではブラフの必要成功率について考えてみましょう。
ヘッズアップの状況でリバーまでプレイが進み、ポットは1000だとします。
相手はチェックして、ここでブラフをしてみましょう。
①ハーフベット(500)のブラフをする。
この場合は1000を取りに行くのに500をリスクするわけですから、1回成功して+1000、2回失敗して-1000。
つまり3回に1回(33%)成功すれば±0です。
②ポットベット(1000)のブラフをする。
この場合は1000を取りに行くのに1000をリスクするわけですから、1回成功して+1000、1回失敗して-1000。
つまり2回に1回(50%)成功すれば±0です。
このように考えると、それほど高い成功率は必要ではないことがわかると思います。
ブラフすることを恐れる必要はありません。
●ICMを理解する
トーナメントにおいて、特にバブルラインやファイナルテーブルではICM(Independent Chip Model)がとても重要になってきます。
キャッシュゲームと違い、トーナメントでは他のプレイヤーがバストすることで自分は何もしなくてもITMができたり、賞金が大きく上がったりすることがあります。
例えば9人がITMできるサテライトトーナメントで、10人のプレイヤーが残っているとします。
サテライトなので1~9位までプライズは同じです。
その状況で10万点持ちのSBがオールインをしたとします。
BBのプレイヤーは同じ10万点を持っていてハンドはAAです。
周りを見渡せば1,000点程しか持っていないプレイヤーが数人います。
この状況でBBはAAを簡単にフォールドすることができます。
もしSBが100%のレンジでオールインしていたとしても、AAには85%ほどの勝率しかありません。
つまり15%の確率でバストしてしまうということになります。
ショートスタックが複数いるこの状況ではそのようなリスクを取らなくても、ただフォールドしているだけでほぼ100%ITMすることができるでしょう。
つまりこの状況では、AAをフォールドすることの方が明らかに期待値の高いプレイになります。
もう一つ例を挙げると、ファイナルテーブルを6人でプレイしていて、UTGが2BB、それ以外の5人は15BBずつスタックを持っています。
SBまでフォールドで回り、有効スタックが15BBのSBは57%程のレンジでBBに対してオールインをすることができますが、この状況ではUTGに2BBという極端なショートスタックがいる為、SBは100%のレンジでオールインをすることが期待値の高いプレイになります。
これは2BBのプレイヤーが次のBBで強制的にオールインになること、そしてファイナルテーブルでは順位によるペイジャンプが大きいという理由からです。
●バンクロールマネジメント(BRM)
キャッシュゲームに古くから使われている基本的なBRMが20バイインルールです。
1バイインを100BBとして2,000BB以上のBRを持っていることが望ましく、BRの5%以上でバイインをしないというのがこのルールの考え方です。
ですがこの指標を使うには以下の2つの条件を守らなければなりません。
①資金を追加することができる
②プレイするステークスで勝つ実力がある
スキルレベルが足りていない場合、いくらバンクロールがあったとしても、長期的なスパンでは負けていくだけです。
この場合バンクロールマネジメントは機能しません。
そしてスキルレベルは足りていてもバンクロールが十分ではない場合、マネープレッシャーによってAゲームをすることは難しくなります。
自分のスキルレベルとバンクロールに見合った最適なステークスを選択しましょう。
●ティルトコントロール
ポーカーにおいて自分の能力を100%に近い水準で発揮しながらプレイすること、つまりAゲームを維持することはとても重要です。
Aゲームを常に維持することは、例えトッププロであっても簡単なことではありません。
疲労や睡眠不足等、フィジカル面の管理不足から正しい判断ができなくなってしまうこともあります。
そしてAゲームの維持により大きな影響を及ぼすのがメンタルです。
つまりいかに ティルト せずにプレイできるか、フラストレーションを溜めずに目の前のゲームに集中できるかということが、Aゲームの維持には重要になってきます。
バッドビートやダウンスウィングに直面した時こそ自分を冷静に客観視し、休憩を挟むことが一番良い方法です。
さらに一日何バイイン負けたら止めるという損失のリミットを設定しておく方法も有効です。
●分散を理解する
ポーカーと分散は切っても切れない関係です。
ポーカーにおける分散とは、数学的な期待値と実際の結果との差のことを言います。
これはプレイヤーがコントロールすることができない運の要素と言い換えることもできます。
ポーカーをプレイする以上、分散による影響をしっかりと理解し上手に付き合っていかなければなりません。
どんなにスキルがあるプレイヤーだとしても、バンクロールマネジメントが必要になるのは分散の影響によるものです。
結果は長期的なスパンで考え、分散を理解し、受け入れ、上手に付き合っていくことが大切です。