ポラライズ について

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今回は動画を参考にしながら、ポラライズ について考えていきたいと思います。
ポラライズ というのは両極化という意味で、ポーカーにおいてはよく使われる言葉です。
この言葉は主にハンドレンジが両極化(ナッツ級orブラフ)された時に使われます。
それでは動画を例にとって、ポラライズ とはどのようなものかを見てみましょう。

ブラインドは$500-$1000 A$200、7プレイヤーでのプレイになります。

◇プリフロップ◇
まずはCOのDwanが :8d: :6d: でリンプインします。
このプレイを見るとDwanのリンプインレンジはかなり広そうに見えます。
そしてSBのプレイヤーがコンプリートしてBBのLaakは :kc: :9d: でチェックしてフロップへ向かいます。

◇フロップ◇
フロップは :kd: :qd: :3s: でポットは$4,400です。
ブラインドの二人はチェックして、Dwanはフラッシュドローで$3,400のベット。
これに対してトップペアのLaakだけコールしてヘッズアップになります。

◇ターン◇
ターンは :4d: でポットは$11,200です。
ここでLaakのチェックに対してDwanはフラッシュで$8,800のベット。
リンプポットであることと、Dwanのイメージから考えるとLaakのトップペアはかなり強いハンドですのでここもLaakはコールします。

◇リバー◇
リバーは :2h: でポットは$28,800です。
ショウダウンをしたいLaakはチェック。
それに対してDwanはポットの倍以上の$62,200をベットします。
このオーバーベットのバリューレンジは主にフラッシュが考えられ、可能性は低いですがバックドアのストレートや33のセットも考えられます。
中途半端な強さのハンドはリバーでチェックする可能性が高く、前述したバリューレンジorブラフという状況になりました。
このような状態の時に、Dwanのベットは ポラライズ されている、というように言ったりします。
リバーのDwanのバリューレンジが狭くなることで、相対的にブラフレンジの比率が上がり、Dwanのイメージがジャストフィットして結局Laakはコールしました。

次はこの動画です。

ブラインドは$300-$600 A$100です。

◇プリフロップ◇
まずHJのIveyが :ks: :qs: でトリッキーなリンプイン。
それに対してDwanが :qd: :qc: で$2,800にアイソレートすると、EliがBBで :8h: :5h: を持ちルースコール。
Iveyもコールしてフロップへ向かいます。

◇フロップ◇
フロップは :2h: :jh: :jd: でポットは$9,300です。
ここはチェックアラウンドになります。
Dwanのチェックにはポットコントロールとトラップの二つの意味がありそうです。

◇ターン◇
ターンは :8d: でポットは$9,300です。
フロップでフラドロ、そしてターンでペアにもなったEliがプロテクトの$5,000をベットし、Dwanだけがコールしてヘッズアップになります。
Eliから見るとDwanのコールは、ターンでできたフラッシュドローやストレートドローなどのドローヘビーに見えます。

◇リバー◇
リバーは :6s: でポットは$19,300です。
ショウダウンバリューのあるEliはチェック。
それに対してDwanは$19,300というポットの1.5倍ほどの大きなオーバーベットをします。

●Eliの視点
Eliから見るとDwanのリバーのオーバーベットはかなり ポラライズ しています。
Dwanのバリューレンジには22・66のようなセットかかなりトリッキーな88、あとはスロープレイをしたJのようなハンドが考えられます。
対してブラフのレンジはというと、リバーはラグだった為ターンでできたフラドロとストドロのミスドローが多く考えられます。

●Dwanの視点
Dwanから見るとEliのリバーのチェックは、ミスドローか8以下の弱いペアに見えます。
通常それらの弱いハンドから取ることができるバリューは小さいですが、今回はオーバーベットを選択しました。
おそらくこれは、Eliから見たDwanのベットレンジにミスドローが多く含まれるからだと思います。

そして今回、Dwanは :qd: :qc: でこのようなベットをしている為、Eliにブラフキャッチをさせることでマックスバリューをとることができました。
これは少し上級者向けの戦略で、メタゲームの要素も含まれます。
次回はその辺も詳しく解説していきたいと思います :bye: