フロート 戦術とその対処法

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floating今回は フロート 戦術とフロート戦術への対処法についてまとめていきたいと思います。

◆フロート戦術◆

フロート戦術とは、一般的にポストフロップで主導権があるプレイヤーに対してハンドエクイティがない、もしくはガットショットやバックドアドローのようなハンドエクイティが低い状態でコールする、後のストリートでのブラフを念頭に置いた戦術です。

フロート戦術はポジションがない場合難しいプレイになるので、基本的にインポジションで使うことになります。
フロップのCB率が高く、ターンのダブルバレル率が低い相手に対して効果的なプレイになります。

それではフロートの例を見てみましょう。

●COのオープンレイズに対してBTNで :ks: :10s: でコールしHU
フロップは :jc: :7h: :4s: で、COのCBに対してコール。

この場合BTNにはペアも強いドローもありませんが、1オーバーカードとストレートとフラッシュのバックドアドロー、さらにポジションがあります。
この状況で相手が約70%のレンジでCBをしてきたとすると、 :ks: :10s: には25~27%程のエクイティがあります。
それほど良いエクイティがあると思えないかも知れませんが、このようなドライボードでは相手がミスしている可能性も高いので、後のストリートでのポジションを生かしたブラフができることも考えてコールすることができます。

ターンは :2h: で、COのチェックに対してBTNがベットをしてCOがフォールド。

ターンはラグが落ちてCOがチェックしました。
ボード状況はほとんど変わらずCOがチェックした為、トリプルバレルでバリューを狙えるような強いハンドの可能性は低くなりました。
BTNのハンドも進展していませんが、BTNのフロップコールレンジにはトップペア+のハンドも十分に考えられる為、COのチェックを見てここでベットしてポットスティールを狙うことができます。
これが一番基本的なフロート戦術の例になります。

◆フロートに適した条件◆

フロートに適した条件には以下のようなものがあります。

●HUであること
●ポジションがあること
●相手のCB率が高いこと
●相手のダブルバレル率が低いこと
●バックアップとなるハンドエクイティがあること

これらのこととは逆に、強いハンドでしかCBをしないプレイヤーや、パッシブでショウダウンが好きなプレイヤーに対してフロートは効果的ではありません。

◆フロート戦術への対処法◆

ここではフロート戦術への対処法について考えてきたいと思います。
因みにフロート戦術に対して一番良くないプレイは、高確率でフロップCBをし、ターンで相手のベットに対してチェックフォールドするプレイです。
フロートを多用する相手に対してこのようなプレイはしないようにして下さい。

●バリューレンジを広げる
フローターは多くのCBに対してコールする為、当然コールレンジは弱くなります。
相対的にCBレンジのエクイティが上がり、より多くのハンドでバリューベットが可能になります。

●大きなベットサイズ
フローターに対しては大きめのベットサイズが適しています。
ベットサイズを大きくすることによってフロートしにくくすることができ、バリューをしっかりと取ることもできます。

●ダブルバレルを増やす
フロートは大抵、フロップをコールしてダブルバレルに対しては諦めるという戦術なので、ダブルバレルが有効になります。

ですが常にバレルを打つことはできないので、その時に重要になってくるのがドローの存在です。
ターンでスケアカードが落ちたり、フラッシュやストレートのドローができた、もしくは増えた時にはそのエクイティがダブルバレルの助けになります。
ダブルバレルで相手を降ろすことができれば良い結果ですし、リバーでドローが完成した場合にはダブルバレルをコールした強いレンジに対して大きなバリューが望めます。
このように、ダブルバレルをする際にはセミブラフを有効に使いましょう。

●ターンでブラフを誘発
フロップでコールしたフローターは、ターンでブラフをする前段階として相手がチェックすることを待ち望んでいます。
これを逆手に取ってターンでチェックをすることで、ターンやリバーのブラフを誘発することができます。
このような相手に対しては、トップペアのような強さのメイドハンドがあればターンとリバーのバレルにも十分コールすることができます。