フロート戦術 について

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114今回は フロート戦術 について、実際のプレイ動画を交えて解説いこうと思います。
まず最初に、フロートとはどのようなプレイなのでしょうか。
一般的にポーカーの戦術で使われるフロートとは、ポストフロップでアグレッションがあるプレイヤーに対してハンドエクイティがない、もしくはボトムヒットやガットショットやバックドアドローのようなハンドエクイティが低い状態でコールすることで、後のストリートでブラフすることを念頭に置いた戦術です。
フロートはポジションがあると格段にプレイしやすくなる為、基本的にはポジションがある場合の戦術になります。
ポジションがない場合は難易度がかなり上がる為、上級者向けの戦術になります。

 

◇基本的なフロートの流れ◇
プリフロップ: COのAさんのオープンレイズに対して、BTNのBさんがコールしてヘッズアップ
フロップ:    AさんのCBに対してBさんがコール(フロート)
ターン:    Aさんのチェックに対してBさんがベットしてAさんがフォールド

これが一番基本的なフロートの流れです。

◇フロートを効果的に使う◇
フロートを効果的に使うには、対戦相手を選ぶ必要があります。
フロップのCB率が高く、ターンのダブルバレル率が低いような相手に フロート戦術 は効果的です。
逆にフロップのCB率が低いプレイヤーの場合には、CB時のハンドがしっかりしている為フロートは効果的ではありません。

◇フロートによる副産物◇
フロートをうまく使うことができれば、相手のCBに対してこちらのフロップフォールド率は低くなる為、今度は相手がCBを打ちにくくなってきます。
そうなると相手のハンドレンジがわかりやすくなりますし、フリーカードを貰うことも、ベットで攻撃することもできるようになる為プレイの幅が広がります。

それでは次に フロート戦術 を使用している動画を見ていきましょう。
こちらはフロートの応用編です。

ブラインドは$300-$600 A$100です。
BTNのIveyが :7c: :5h: でリンプイン。
SBのDwanが :qd: :3h: でコールして、BBのAntoniusが :qc: :7s: でチェックしてフロップが開きます。
この3人はライブでもオンラインでもバチバチやりあっていて、お互いに手の内を知り尽くしています。

フロップは :da: :as: :3d: でポットは$3,700。
フロップ2ペアができたDwanが$1,300のリードベット。
それに対してAntoniusがQハイでコールします。これがフロートです。
そしてさらに一番ポジションのあるIveyも7ハイでコール。これもフロートですが、かなり高度なプレイです。
おそらくAntoniusがフロートをしていると読んでいるのだと思います。
Iveyはプリフロップ、BTNでリンプインしているのでハンドレンジはかなり広がっています。

ターンは :ah: でポットは$9,800。
Dwanのチェックに対してAntoniusは当初の予定通り$3,500のベットでポットを盗みに行きますが、Iveyも予定通りコールしてフロートを続けます。
この二人に対してポジションのないDwanはフルハウスを降りることになり、ヘッズアップになります。

リバーは :2c: でポットは$13,300。
予定が台無しになったAntoniusはチェック。
それを見たIveyが予定通りのベット$10,000。
AntoniusはQハイでのコールを悩みに悩んで諦めフォールドして、Iveyがフロートによりポットを獲得しました。

これはかなり特殊な状況ですが、フロートを使えるようになればプレイの幅を広げることができます。
皆さんもチャレンジしてみて下さい :good: