多くのシチュエーションでは ファストプレイ が有効ですが、状況によっては スロープレイ が効果的な場面があります。
今回はいくつかの例を使い、どちらのプレイが適しているのか、そしてその考え方についてまとめて行きたいと思います。
◆スロープレイとファストプレイ◆
●ウェットボード⇒ファストプレイが有効
ハンド(BB)
フロップ
BTNからのレイズに対して、BBで
を持ちコール。
フロップはウェットなドローヘビーボードになりました。
ミドルセットをヒットして、こちらのチェックに対してBTNがCBをしてきました。
この状況ではどうすべきでしょうか?
このようなドローヘビーボードでは、もし相手がオーバーペアや2ペアのような強いメイドハンドを持っていたとしても、ターンのダイヤモンドや9・6・4などの1カードストレートができるようなカードが落ちた時にお互いに身動きが取れなくなってしまいます。
それによってバリューを取り逃がすことになりますし、相手がドローだった場合には安くターンを見せてしまうことになります。
このようなボードではバリューを取りつつハンドをプロテクトする為にチェックレイズをすべきです。
そして例えば
のような強いコンボドローや、
のようなバックドアがあるドロー等のセミブラフハンドを使って、バリューハンドとバランスを取ることができます。
●ドライボード⇒スロープレイが有効
ハンド(BB)
フロップ
BTNからのレイズに対して、BBで
を持ちコールします。
フロップはドローの全くないスーパードライボードになりました。
ミドルセットをヒットして、こちらのチェックに対してBTNがCBをしてきました。
この状況ではどうすべきでしょうか?
このようなドライボードの場合、リバーの状況はフロップとほとんど変わりません。
つまり自分のハンドをプロテクトする必要がないということです。
さらにこのようなボードではオリジナルレイザーのCB率も高くなるでしょうし、チェックレイズをしてしまうと相手がブラフをする機会を奪ってしまいます。
そして相手がK以上の強いハンドを持っていれば、ターン・リバーと続けてベットしてくれる可能性が高いです。
このようなボードでは相手のCBをジャストコールして、相手のハンドの進展やブラフを待つべきです。
●相手の傾向
相手はどのようなプレイヤーなのでしょうか。
トップペアを降りないのか、それともエニイペアを降りないのか、ブラフが好きなプレイヤーなのか。
それによってもプレイを変える必要があります。
もし相手がコーリングステーションなら、ドライボードでスロープレイするよりもポットを膨らませる方が利益的ですし、レイズサイズも大きくしてマックスバリューを狙うべきです。
ブラフが好きなプレイヤーなら多少ウェットなボードでもスロープレイすることが利益的なプレイになります。
例えば対戦相手が、キャップしたレンジに対してオーバーベットを使うようなアグレッシブなレギュラープレイヤーの場合を考えてみましょう。
BTNから
でレイズインして、BBのレギュラープレイヤーがコールでHU。
フロップは
でBBがチェック。
このフロップではBTNにはオーバーカードとガットショット、そしてバックドアフラッシュドローがあり、CBするのに十分な強さのハンドを持っています。
ですがフロップチェックレンジにこのようなハンドをいくつか組み込むことで、アグレッシブな相手に対してアジャストすることができます。
もしターンでTが落ちればナッツストレート、Qが落ちれば強いトップペアになり、ターン以降BTNのキャップしたレンジに対し相手が攻撃してきた時は大きな利益になります。
このように相手の傾向も加味して総合的に考え、それぞれの状況に適したプレイをしることが大切です。