今回は スモールボールポーカー について考えて行きたいと思います。
スモールボールポーカーとは何なのでしょうか。
簡単に言えば、ポットを小さく抑えながらプレイするポーカーのことです。
特にトーナメントで効果的な戦略と言えます。
対義語としてロングボールポーカーがあります。
まずはロングボールポーカーから見ていきましょう。
◇ロングボールポーカー
ロングボールポーカーとは、大きなポットを作っていく戦略です。
プリフロップの3BB以上のオープンレイズや、3倍を超える3ベットサイズ、ポストフロップの大きなベットやレイズなどをすることで大きなポットをプレイします。
ロングボールポーカーはタイトアグレッシブなプレイスタイルに適しています。
ハンドを絞って大きくレイズし、ポストフロップも強いレンジで大きなベットやレイズをしてポットを膨らませていきます。
ロングボールポーカーの利点は、対戦相手とのスキル差を小さくすることができることです。
ポーカーにはプリフロップ、フロップ、ターン、リバーと各ストリート毎に判断機会があります。
そしてストリートが進むにつれて難易度は上がっていきます。
どんな上級者でもミスはしますが、判断機会が増えれば増える程、プレイヤー間のスキル差がチップスタックに影響してきます。
極端な話をすれば、プリフロップでオールインをすれば判断機会は1回だけなので、ミスをする機会を減らせることになります。
ヘッズアップで全てのハンドでオールインした場合、相手が上位30%のレンジでコールするとします。
この場合でも全てのハンドでオールインした側には40%弱ものエクイティがあります。
ですので、相手とのスキル差が大きくある場合(相手にエッジがある)には、ロングボール戦略は有効だと言えます。
◇スモールボールポーカー
スモールボールポーカートーナメントで有効な戦略だと言われています。
その理由としては、トーナメントの場合はチップがなくなってしまえばそこで終わりですし、キャッシュゲームよりもショートスタックでプレイする機会が圧倒的に多いからです。
これらの理由により、トーナメントでは小さなポットをプレイするスモールボールポーカーが有効と言えます。
スモールボールポーカーでは、プリフロップのオープンレイズは2BB~2.5BB程度、3ベットサイズは2.5倍前後、ポストフロップはベットサイズを小さく、レイズは少なくしてその代わりにコールをすることで、ポットを小さく保ったままショウダウンを目指すような戦略です。
ですがアベレージスタックが100BB以上ある序盤などは、レイズサイズを大きくする場合もあります。
スモールボールポーカーにはルースアグレッシブなプレイスタイルに適していて、多くの小さなポットをプレイしながらスタックを増やして行きます。
つまり判断機会が多くなるので、スキル差が生まれやすくなります。
そもそもルースアグレッシブというプレイスタイルの場合、強くはないハンドでもプレイする必要があるので、中級者以上のプレイヤーでないとただ単にミスを増やしてしまうことになります。
ポーカーというのは、いかにミスを減らせるかというゲームだと言えると思います。
判断機会を増やすことで対戦相手のミスを誘発し、リスクを小さくしながらチップを増やしていくというのがスモールボールポーカーという戦略です。