シンバリューベット の考え方

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thin今回は シンバリューベット の考え方についてまとめていきたいと思います。
まず最初に シンバリューベット とはどのようなベットのことなのでしょうか。
シンバリューベット のシン(thin)というのは薄いという意味で、シンバリューベット の定義としては「マージナルハンドを持っている時にする、自分より弱いハンドへのバリューベット」ということになります。
シンバリューベットはリバーで使われることが多く、通常はチェックしてショウダウンするようなハンドでベットをすることになります。
その為相手のプレイスタイルと自分のイメージをより深く理解している必要があるので、より高いスキルが必要になります。
それではシンバリューベットのポイントをいくつかの項目に分けて見ていきましょう。

◆バリューベットの考え方◆

バリューベットの考え方のポイントは以下の2つです。

①相手がこちらのベットをコールした場合に、こちらのハンドが勝っていることが多い場合はベットする
②相手がこちらのベットをコールした場合に、こちらのハンドが負けていることが多い場合はチェックする

この2つがバリューベットをすべきかどうかを決める基本的な考え方になります。

◆シンバリューベットのメリット◆

シンバリューベットの主なメリットは以下の3つです。

①追加のチップを獲得できる
②相手に難しい判断を迫ることができる
③ブラフレンジを広げることができる

シンバリューベットは基本的にリバーですることになります。
リバーのポットは全てのストリートの中で一番大きくなる為、そこでバリューを取ることはとても価値のあることです。
特にルースコーラーに対してシンバリューを取れるかどうかということは、とても重要なポイントになります。
③に関しては、バリューベットのレンジが広くなる為、その分ブラフレンジも広げることができます。

◆シンバリューベットの注意点◆

シンバリューベットをする際に重要なのは、相手のハンドレンジとプレイ傾向を考えることです。
もし相手がアンノウンだったり、まだそれほどプレイ傾向を把握していない場合はシンバリューベットはうまく機能しません。
シンバリューベットは相手とのハンドの強さの差があまりない状況でするベットなので、通常のバリューベットよりも相手のハンドレンジをさらに詳しく分析する必要があるからです。
さらにリバーのベットは大きな損失に繋がりやすいので、相手のハンドレンジを絞り切れない場合は無理にシンバリューベットをすべきではありません。
それではここで一つの例を見てみましょう。

◇100NL COが :ks: :jd: で$3にレイズしてBTNがコールしてヘッズアップ

●フロップは :js: :7c: :4d: でポットは$7.5
COが$5ベットしてBTNがコール。

BTNがコールしたハンドレンジは、Jxや7xや54sなどの4x、ガットショットや65sのストレートドロー、ポケットペア、セットや2オーバーカードなどの広いレンジが考えられます。

●ターンは :da: でポットは$17.5
チェックアラウンド。

もしBTNがセットやAを持っていればバリューとしてベットをしてきている可能性が高く、フロートしていた場合もベットする可能性が高いです。
ですのでターンでチェックしたBTNのハンドレンジは、ショウダウンバリューのあるJxや7xや4x、ポケットペアやドローなどが考えられます。

●リバーは :2c: でポットは$17.5
リバーは完全なラグと言っていいカードです。
ここでCOはベットをするかチェックをするか考えなければなりません。

ターンでチェックしたBTNのハンドレンジは、ショウダウンバリューのあるJxや7xや4x、ポケットペアやドローなどが考えられます。
もちろんBTNにはスロープレイを続けているセットや2ペアやAのようなハンドを持っている可能性もありますが、多くの場合それらのハンドはターンでベットしていると考えられる為、BTNがこれらのハンドを持ってる可能性はかなり低くなります。
フロップにフラッシュドローがない為、ミスドローもそれほど考えられません。

これらのことから、セカンドペアであってもショウダウンバリューのある相手のレンジに対してバリューベットをすることが利益的なプレイだと考えられます。

◆シンバリューベットのベットサイズ◆

最後にシンバリューベットのベットサイズを考えてみましょう。
シンバリューのthinというのは薄いという意味でしたが、小さいベットという意味ではありません。
ですのでお互いのハンドがマージナルハンドだとしても、必ずしも小さいベットをするということではありません。
大きなベットで自分のハンドレンジをポラライズすることもできますし、オッズ的にコールせざるを得ない小さいサイズのベットをすることもできます。
このような状況の時のベットサイズを決めるには、相手のプレイスタイルや自分のイメージ、そして相手とのヒストリーが大切になってきます。
それらの情報を加味して考えることで、より利益的なプレイになります。

シンバリューベットは相手のハンドレンジをより正確に絞り込む必要があります。
難易度の高いプレイですがメリットも大きい重要なスキルです。