今回は ショートスタックプレイ のポイントについてまとめていきたいと思います。
◆プリフロップレンジ◆
スタックが小さくなればなる程、アクションの幅が限られてきます。
基本的にはオープンレイズ、オープンオールイン、3ベットオールイン等のアクションが多くなるので、これらのレンジの基本となるものをしっかりと確立し、それを軸にプレイヤーに対するアジャストをすることが大切です。
◆有効スタック◆
例え自分がショートスタックでなくても、相手がショートスタックの場合は小さな方のスタックを基準にしてプレイしなければなりません。
有効スタックを常にきちんと把握し、それに合ったプレイを選択しましょう。
◆ポストフロッププレイアビリティ◆
ショートスタックでプレイする際にはポストフロッププレイアビリティが大切です。
言い換えるならポストフロッププレイのしやすさです。
例えばBBで78sを持っていた場合、オープンレイズに対してコールが適しています。
これはこのハンドがプリフロップを戦いやすく、ドローなどのセミブラフを利用してアグレッシブにポストフロップをプレイすることもできるからです。
ですが22~55のようなローペアや弱いAxのようなハンドの場合、相手のレンジに対して良いエクイティがありますし、ポストフロップをプレイしにくい為、プリフロップでの3ベットオールインが適しています。
このようにポストフロップのプレイアビリティを加味してアクションを選択することが大切です。
◆リスクを取る◆
経験の浅いプレイヤーが陥りやすいミスとして、良いハンドを待ち過ぎてしまうことがあります。
パッシブになり過ぎてスタックがどんどん削られジリ貧になると、戦えるスタックまで戻すことがより大変になります。
もちろんバブル時にはこの戦略が有効になる場合もありますが、それ以外の場合はショートになりすぎる前にリスクを取ってスティールやダブルアップを狙って行きましょう。
◆オープンレイズ◆
ショートスタックのオープンレイズで気を付けるべきポイントは、スーテッドコネクターの扱いです。
ミドルからローのスーテッドコネクターは扱いやすいハンドなのでついオープンしたくなりますが、そのようなハンドはターンとリバーをプレイすることで本来持つハンドのポテンシャルを生かすことができます。
ショートスタックの場合にはドローが完成した場合のインプライドオッズも少なくなりますし、セミブラフをする場合にも少ないチップではプレッシャーが掛けにくくなります。
そしてショートスタックではスタックを無駄にしないことも大切です。
ルースなレンジでレイズフォールドを繰り返すのではなく、通常よりもタイトなオープンレイズレンジでプレイしましょう。
◆スティール◆
ここでは15BB~20BBを持つBTNのスティールについて考えてみましょう。
このようなスタックサイズであれば、全てのアクションが選択可能です。
エクイティが高くポストフロップがプレイしにくいローペアやAxs等はオープンオールインが適しているでしょうし、上位6~8%位のハンドはレイズコールが効果的です。
そしてレイズフォールドには、レイズコールができないKx,Qx,Jx等(数字が下がるにつれハンドのギャップを小さくします)のハンドが適しています。
これはハイカードのブロッカーを持っていることや、レイズをコールされた場合にもハイカードがヒットすれば多くの場合スタックオフすることができるからです。
コールされた場合のSPRは小さくなり、キッカーの悪さを気にする必要はありません。
ここで大切なのは、レイズコールとレイズフォールドのバランスです。
MTTのショートスタックでよく見られるのが、プレミアムハンドだけミニマムレイズをして、それ以外はフォールドかオープンオールインというようなプレイです。
これでは全くバランスが取れていません。
まずはレイズコールのレンジを決めて、それと同数程度のレイズフォールドレンジを作ってみましょう。
それからブラインドのプレイヤータイプによって、スティールに対してフォールドしやすいならレイズフォールドレンジを広げ、フォールドしにくいならレイズフォールドレンジを狭くといったようにアジャストすることで、より効果的なスティールが可能になります。