シマダ さんにインタビューさせて頂きましたPart1

Posted · コメントを追加する

今回は「ポーカーの高速道路とけものみち」でお馴染みの シマダ さんにインタビューさせて頂きました。

13シマダ さんは2008年に「ポーカーの高速道路とけものみち」というブログを開設され、著書には「トーナメントポーカー入門 」があり、「アグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろ」の翻訳もなさっています。
多くの海外トーナメントへ参加していて、素晴らしい成績を残されており、主な戦績は
European Poker Tour Season8 London #17、1,100ポンドNLHEサイドイベント優勝(206人参加)賞金$69,162獲得
World Poker Tour National Series Paris Open of Poker1,500ユーロNLHEメインイベント2位(370人参加)賞金$87,238 獲得
Barirre Poker Tour Bordeaux1,500ユーロNLHEメインイベント10位(169人参加)賞金$ 7,921 獲得
などがあります。

それではインタビューをご覧下さい。

Akinori(以下A)「今回は快くインタビューを引き受けて下さってありがとうございます。宜しくお願いします。」

シマダさん(以下S)「こちらこそ宜しくお願いします。」

「まず最初に、ライブポーカーとオンラインポーカーはどちらがお好きですか?その理由もお聞かせ下さい。」

s2「ライブの方が圧倒的に好きですね。
大人になるとむき出しの競争とかすることがなくなって、闘争心とかチャレンジスピリットが瞬間的に加熱する場面って、格闘技とかスポーツをやってない限りほとんどなくなりますよね。
スポーツだと身体能力がダイレクトに反映されて難しいけど、ポーカーだとそれが純粋に知的能力と精神力だけで戦えるじゃないですか。そこに楽しさというか競技としての充実感を感じます。
その中でも、勝った・負けたという人間の生の感情がスマートな形でダイレクトに実感できるのはライブだけなので、ライブトーナメントの方がどうしても好きになります。
オンラインだとどうしても数字だけが全面に出てくる感じがして、嫌いというわけではないですが、どうしてもライブの方が好きですね。テレビゲームのファミスタも野球もどっちも好きだけど、どっちかというと実際に自分でやる野球の方が好きという感覚に近いかもしれません。

あとライブでは、単純にチップを触っているのも好きだし、40枚以上のチップを出してレイズをしたりするときの緊張感がまたいいんですよね。
ナイスプレイをしたり、アンダードッグで逆転したときに観客が沸いたりプレイヤーがYes!とか言って喜んだりする感じもライブならではで、自分は魅力に感じています。
あと、ディーラーが可愛いとかで盛り上がれるのもライブだけだと思いますw

オンラインはもともと好き・嫌いというよりは、PCの画面をずっと見ていると疲れてとても長時間できないという身体的な制約が大きくて、これまでなかなかできなかったんですね。
海外に住んでいるときは27インチの大型モニターにつないでやってみたりもしていたんですが、日本に帰ってきて狭い家に住んでるとそれもできず(うちは書斎すらないのでPCをやるときはダイニングテーブルを使いますw)、断念していたのですが、1年前に買ったノートPC(富士通FM‐VLifebook)の画面がかなり見やすくて、オンラインを長時間やっても苦痛にならなくなってきたので、最近また精力的にオンライントーナメントに出るようになりました。
富士通は流石Twitterのリプで直接セールスしてきただけのことはあります。それでも5面以上の多面はできないですけどね。アマチュアの趣味なのでこの程度で十分です。
オンラインの方が色々なプレイヤーと対戦できるし、Holdem Managerなどの統計ソフトで自分のプレイを数学的に分析できるという利点もあります。細かい部分は分かりませんが、(ポジションごとの)VPIP、PFR、3ベット・4ベット率、CB率、3ベットフォールドくらいは想定から外れていないか定期的にチェックしています。
最近はスタックをBB数で表示できるStarsHelperも導入して、トーナメントを勝ち抜くのに不可欠なスタックに応じたプレイがよりできるようになった気もします。

「確かにライブゲームでは対戦相手と面と向かっている分、勝ち負けの感情が大きくなりますよね。
StarsHelperは僕も使っていますが、BB表記やオッズ等を表示させることができるのでとても便利だと思います。
それでは次にキャッシュゲームとトーナメントはどちらがお好きですか?その理由もお聞かせ下さい。」

s1「私はトーナメントしかプレイしないんですよね。
トーナメントが好きな理由も色々あるのですが、マネープレッシャーなく強いプレイヤーと同じ条件でプレイできるというのが一番大きな理由です。
この前も215ドルバイインのサンデーセカンドチャンスでChris Moormanと同卓しましたが、キャッシュゲームで彼と同卓するのは不可能です。キャッシュゲームだとハイレートに行かないと強いプレイヤーとプレイできないですが、まともな庶民感覚を持っている身だと1ポット数十万円になるようなポットをプレイするのはどうしてもプレッシャーがかかって正常な判断が働きません。
とするとプレイできるのはプレッシャーのないレートの$1-$2や$2-$5(ライブキャッシュゲーム)なのですが、$2-$5以下だと今度はまともなプレイヤーは少なく、結局弱いプレイヤーを狙って勝つとか、ハンドを絞ってルースなプレイヤーを罠に掛けるのを待つといった作業感が出てきてしまって楽しくありません。
勝ちを積み重ねていって勝った額のグラフが上がっていくのを見るのも楽しいかなと思いますが、長く続けないと結果が出ないので、時間に制約のある身だと厳しい面があります。
他方、トーナメントについては、出てしまえばマネープレッシャーがかなり軽減されほとんどなくなりますし、一旦出ると終わるまで長くてキャッシュのように途中で抜けられないという不便な面もありますが、結果が1トーナメントごとに出て分かりやすいので、それが自分に合っていると思います。」

「オンライントーナメントはライブトーナメントに比べてバイインが低いので、一般のプレイヤーが有名プレイヤーと一緒にプレイするのに適したフィールドですよね。
優勝という目標があって、結果がわかりやすいというのはトーナメントの優れている点だと思います。
シマダさんは今までどのような国に行ったことがありますか?またその中で一番お気に入りの国はどこですか?」

「行った国を改めて数えてみたのですが、アメリカ、カナダ、メキシコ、バハマ、中国、韓国、フィリピン、シンガポール、ベトナム、タイ、スリランカ、モルディブ、トルコ、チュニジア、モロッコ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ギリシャ、クロアチア、スロベニア、チェコ、スロバキア、イスラエル、ハンガリー、オーストリア、モナコ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、バチカンの34カ国に行ったことがありました。
そのうちポーカーをしたことがあるのは13カ国なので3分の1くらいですね。

一番のお気に入りの国は、やはり3年住んでいたということもあってフランスです。街並み、食事、文化的環境から人のフレンドリーさも含めて好きです。
ポーカーに関して言えば、ラスベガスがダントツに好きです。どこに行ってもトーナメントができるし、特にWSOPのときの活気はどこも勝てません。
他にはEPTが開催されている街は大体行ったのですが、モナコ、カンヌなど南仏は環境がすごくよかったです。
バルセロナも評判がいいんですが、いつでも行けると思っているうちに結局行けなかったので論評できません。あと、バハマやカナリア諸島もリゾートのついでにポーカーするという意味ではすごくよかったです。」

「ヨーロッパを中心に本当にたくさんの国を経験しているんですね。羨ましい限りです。
シマダさんが海外に行った際、ポーカー以外ではどのように過ごされていますか?」

s3「海外に行ったときはポーカーしかしてませんねw
食事以外はほぼすべてトーナメントに出続けています。
そういうことができないという点で、ラスベガスやサイドトーナメントが豊富なEPT・WSOP以外のトーナメントには不満が残ります。
基本的には、朝起きる→食事をする→トーナメントに出る→食事をする→ブログを書く→寝るの繰り返しです。
去年はWSOPの時期にラスベガスに行って、10日間でトーナメントに7つ出て4つインマネ(WSOPイベントは3つ出て2つインマネ)と絶好調だったんですが、インマネしなかったトーナメントも1つを除いてデイ2には進んだので、プレイ時間が長くなり睡眠時間を取るのも大変でした。
そのため、食事はいいものを食べること、ホテルもそこそこいいホテルに泊まること、(ラスベガスだと)レンタカーを借りてタクシー待ちなどのストレスを減らすことなど、いろいろ工夫しています。」

「トーナメントだけをプレイするとなると、満足できる国はあまり多くはなさそうですね。
ラスベガスなどはそれぞれのカジノで独自のトーナメントシリーズを開催していたりもしますから、トーナメントプレイヤーにとっては天国かも知れませんね。
シマダ さんは、去年の12月にはThe Big$33での2位を始め、オンラインMTTで素晴らしい成績を残されましたが、オンラインポーカーでのゲームセレクションについて教えて下さい。」

「ゲームセレクションは、私はアマチュアで完全に趣味でやっているので、勝つ必要が全くないこともあり、フィールドがぬるいとかまったく関係なく完全にプライベートの都合で決めています。
もうすぐ2歳になる娘がいるのですが、休日やたまに早く帰宅できたときは、夕食を食べて娘を風呂に入れて上がって来る頃が20時過ぎくらいなので、PokerStarsの20時からのBig33と21時からのBig44がちょうどいいんですよね。
土曜日は21時からのSaturday 6-max(Buy-in22ドル)、日曜はたまに22時からのSunday Kickoff(同109ドル)にも出ます。ヘッズアップまで残っても4時か5時くらいには終わるので、サラリーマンにもおすすめです。
日本人が出やすい時間帯ということで、欧米のプレイヤーはなかなか出にくい時間帯でもあり、結果的にフィールドがぬるくなっているので、その点でもいいかもしれません。
昨年末Big33で2位になったときは本当にノッてました。
同じ日に参加したBig44でも2位だったし、その1週間前に参加したSaturday 6-maxも2位だったんですよね。
1000人規模のトーナメントを3つ連続で2位になるなんてもう一生ないと思います。
これで生涯のマイナス成績が一気にプラスになってSharkscopeのAbilityも90近くまで上がりましたw
それでも10年近くやっていて5000ドルのマイナスしかなかった(PokerStars以外のアカウントも入れると2000ドルくらいのプラス)ので、1年500ドルくらいでこれだけ楽しめるのだから、自分にとっては本当にいい趣味だと思います。」

「本当に素晴らしい成績ですね。もちろんアップスウィングもあるとは思いますが、実力が伴ってのことだと思います。」

続きはこちらから :bye: